浪費家ナッツ(@rouhi_nats)です。おはようございます。
米国ETFというと、S&Pに連動するETFや高配当株を集めたETFに目が行きがちです。
数多くあるETFを知る必要はなくとも、どういったETFがあるのかざっくり知っておきたいので、少しずつ情報整理しておきたいと思います。
さて、運用会社として有名なバンガード社のETFを見ていると、米国株式で構成されるETFでも実に40種類以上が掲載されています。この中から目をつけたのは「セクター毎のETF」。ざっとリストアップするだけでも10種類ありました。
・一般消費財・サービス・セクター(VCR)
・生活必需品セクター(VDC)
・エネルギー・セクター(VDE)
・金融セクター(VFH)
・ヘルスケア・セクター(VHT)
・資本財・サービス・セクター(VIS)
・電気通信サービス・セクター(VOX)
・公益事業セクター(VPU)
・素材セクター(VAW)
今回は、このうちの「電気通信サービス・セクターETF」について見ていきたいと思います。
バンガード・米国電気通信サービス・セクターETF(VOX)とは?
バンガード・米国電気通信サービス・セクターETF(VOX)は、MSCI USインベスタブル・マーケット・電気通信サービス25/50インデックスに連動することを目指すETFです。
構成される企業は固定回線、携帯無線、ワイヤレス、広帯域通信、光ファイバー・ケーブルネットワークを通じて「通信サービス」を提供しています。
ティッカー | VOX |
経費率 | 0.10% |
ETF純資産総額 | 13.29億米ドル |
構成銘柄数 | 27 |
構成上位10社
2017年9月30日時点、上位10社で71.7%を占有しています。残り23%に17社が含まれています。
銘柄 | ティッカー | 構成割合 | 配当利回り | SP5 |
AT&T Inc. | T | 23.4% | 5.39% | |
Verizon Communications Inc. | VZ | 23.1% | 4.71% | |
Level3 Communications Inc. | LVLT | 4.5% | - | |
T-Mobile US Inc. | TMUS | 4.4% | - | |
Century Link Inc. | CTL | 3.3% | 11.41% | |
Zayo Group Holdings Inc. | ZAYO | 2.9% | - | |
Sprint Corp. | S | 2.9% | - | |
Shenandoah Telecommunications Co. | SHEN | 2.4% | 0.79% | |
Vonage Holdings Corp. | VG | 2.4% | - | |
Cogent Communications Holdings Inc. | CCOI | 2.4% | 4.35% |
SP5:●が付いている企業は、S&P500で上位10社に該当する企業です。
知らない企業が多いです。
第3位のLevel3 Communications Inc.について軽く確認してみたところ、インターネットサービスプロバイダーだそうです。世界に約10社しかないティア1企業の1つのようです。(日本はNTTコミュニケーションズ)
「Tier1ネットワークとは、インターネットの経路情報を他社から買わなくてよいほどの大規模なISPグループ」
さらに調べていたらこんなニュースもありました。
CenturyLink, Inc. (アメリカ合衆国ルイジアナ州モンロー:NYSE(ニューヨーク証券取引所コード): CTL)は、Level 3 Communications, Inc. の買収を完了しました。
Level3 Communications,Inc.の時価総額は約200億ドル(約2兆円)。
日本でいうと東証1部の時価総額ランキング70位前後、住友商事とかに匹敵する時価総額を誇る企業です。
ETFの構成割合にも変更が出ているはずなので、最新の情報を探して更新していきたいと思います。
パフォーマンス
VOX単独だと分かりづらいのでNYダウ、S&P500と比較してみたいと思います。情報はいつもお世話になっている「私のインデックス」からの引用です。2018年1月末時点の情報になります。
S&P500
VOXが設定されてから15年経過していないので、10年で見ていきます。
S&P500は年率平均で、リターン+9.8%、リスク15%。
NYダウ
NYダウは年率平均で、リターン4.3%、リスク18.6%
VOX
VOXは年率平均で、リターン+5.7%、リスク15.7%。
VOXとS&P500,NYダウの10年チャート比較
2008年2月~2018年2月までVOXとS&P500、NYダウの比較です。VOX構成銘柄数27と少ないのでNYダウもチャートに加えてみました。
2008年~2014年くらいまではS&P500,NYダウを上回る場面が多かったようですが、2014年くらいから流れが変わり始めているように見えます。特に2017年は全く逆の動きに。
配当利回り
株価89.2米ドル(2018年2月16日時点)/分配金利回り3.91%
時期 | 分配金 |
2017年12月 | 1.0929 |
2017年9月 | 0.84 |
2017年6月 | 0.75 |
2017年3月 | 0.808 |
雑感
日本で「通信サービス」企業というと、短絡的にNTTドコモやKDDI=【高配当】というイメージをもっていて期待していたのですが、期待通り高配当なETFみたいですね。
ただ、VOXの配当利回り3.91%は非常に魅力ですが、構成銘柄数がたった27しかないとすると1企業の業績次第で直ぐに結果が変わってしまいそうですね。
高配当に吊られて手が手でしまいそうになりますが、もし私が購入するのであればポートフォリオのアクセントくらいに留めておきたいですね。
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バンガード社には、米国株式市場で購入できる銘柄にほぼ100%で構成されるETFもあります。
VTIは、楽天・全米株式インデックス・ファンドという名前で投資信託としても購入できます。
高配当・構成銘柄数が少ないETFというと思い浮かぶのはコレ。