浪費家ナッツ(@rouhi_nats)です。おはようございます。
バンガード社には、米国企業を業種毎に分類したETFがあります。このETFをリストアップすると全10種類。米国を代表する企業を知るためにも、情報を整理しておこうと思います。
・生活必需品セクター(VDC)
・エネルギー・セクター(VDE)
・金融セクター(VFH)
・情報技術セクター(VGT)
・ヘルスケア・セクター(VHT)
・資本財・サービス・セクター(VIS)
・電気通信サービス・セクター(VOX)
・公益事業セクター(VPU)
・素材セクター(VAW)
今回はこのうちの「米国資本財・サービス・セクター」について見ていきたいと思います。
バンガード・米国資本財・サービス・セクターETF(VIS)とは?
バンガード・米国資本財・サービス・セクターETF(VIS)は、MSCI USインベスタブル・マーケット・資本財・サービス25/50インデックスに連動することを目指すETFです。米国の資本財・サービス・セクターに該当する大型~小型株まで幅広く投資しています。
ティッカー | VIS |
---|---|
経費率 | 0.10% |
ETF純資産額 | 36.11億米ドル |
構成銘柄数 | 345 |
米国資本財・サービス・セクターには、資本財の製造・販売、商業サービス・商業用品の提供または運輸サービスの提供を事業の中心とする企業が含まれています。
資本財とは?
将来の生産のために使用される土地・労働以外の財のこと。機械、建物、道具など長期に使用される(直ぐには消滅しない)固定消費財と、原料などのように一度使ってしまうとなくなってしまう(形を変えてしまう)流動資本財に分かれる。
経済産業省の統計分類だと資本財は、固定資本財のこと。
構成上位10社
2018年3月31日時点、上位10社で35%を占めています。
銘柄 | ティッカー | 構成割合 | 配当利回り | SP5 |
---|---|---|---|---|
Boeing Co. | BA | 6.20% | 2.00% | |
3M Co. | MMM | 4.40% | 2.78% | |
General Electric Co. | GE | 3.90% | 3.45% | |
Union Pacific Corp. | UNP | 3.50% | 2.22% | |
Honeywell International Inc. | HON | 3.50% | 2.08% | |
United Technologies Corp. | UTX | 3.20% | 2.33% | |
Caterpillar Inc. | CAT | 2.90% | 2.13% | |
Lockheed Martin Corp. | LMT | 2.90% | 2.43% | |
United Parcel Service Inc. | UPS | 2.40% | 3.36% | |
Raytheon Co. | RTN | 2.10% | 1.64% |
SP5:●が付いている企業は、S&P500で上位10社に該当する企業です。
ボーイング、3M、ゼネラル・エレクトリック、ロッキードマーチン、キャタピラーなどは日本でもよく耳にする企業だと思います。
ボーイング
Boeing Co.は、世界最大の航空宇宙機器製造会社です。旅客機のボーイング777とか787とかですね。旅客機だけでなく、軍用機、ミサイル、宇宙機なども製造しています。
軍用機だとB-29。第二次世界大戦後半の軍用機ですが、日本ではよく知られていると思います。買収したマクドネル・ダグラス社のF-4、F-15戦闘機は自衛隊にも採用されています。
3M
3M Co,は化学・電気素材メーカー。以前は、Minnesota Mining & Manufacturing Co.という会社名でしたが、2003年に略称を使用した「3M Company」になりました。
私は3Mというとポストイット!とか、ホームセンターでよく見かける商品をイメージしてしまうのですが、実に色々な事業を行っています。
より
身近なところだと、ポストイット、スコッチセロハンテープ、プリンタで使えるラベル・シール(A-ONE)などでしょうか。
ゼネラル・エレクトリック
ゼネラル・エレクトリックは、電球を発明したトーマス・エジソンが設立したことが起源。
米国の株価指標であるダウ工業株30種平均を算出した当初からの構成銘柄であり続けている唯一の企業です。
手がける事業は、エネルギー関連、エンジン、医療用機器、鉄道車両の製造から、金融サービス、不動産ビジネスと多岐に渡っています。
少し前だと家電部門がありましたが、2016年にハイアールに売却しています。家電という身近な製品なのに、ゼネラル・エレクトリック製って見た記憶がありません。国内メーカーが強かったからかもしれませんね。
他に身近なところで関わりがないかと探すと、GEエジソン生命もゼネラル・エレクトリックの事業だったようです。昔あった東邦生命保険が破綻したときに受け皿として設立されたそうです。(現在はジブラルタ生命保険に吸収・統合)
パフォーマンス
いつものようにS&P500と比較してみます。情報元は「私のインデックス」からの引用です。2018年3月末時点の情報。
S&P500
VISが設定されてから15年経過していませんので、10年のところで比較していきます。S&P500は年率平均で+9.5%のリターン、リスク15%。
VIS
VISはリターン8.9%、リスク19.8%。
リターンはS&P500にやや劣るもののわりと近い。でもリスクは大きめ。
S&P500とVIS比較
2008年4月~2018年3月末までのS&P500とVISの比較です。青線がS&P500、緑線がVIS。この10年間でS&P500もVISも1.9倍になっています。
所々S&P500に比べ下がる局面はあるものの、全体的には追随しているイメージです。
配当利回り
株価135.78(2018年5月2日現在)、1.65%。
日付 | 分配金 |
---|---|
2018年3月 | 0.4953 |
2017年12月 | 0.6164 |
2017年9月 | 0.586 |
2017年6月 | 0.532 |
直近1年合計 | 2.2297 |
雑感
資本財サービスというと値動きが少なく、ゆっくり成長するような企業をイメージしていました。確認してみると、意外と値動きが激しくビックリしました。
ただ、直近10年を見る限りでは値動きはS&P500に類似しているので、あえてVISを保有する理由がないかなと考えています。