購入・換金手数料なしシリーズで信託報酬率引下げ
徹底した「低コスト」を謳うニッセイアセットマネジメントの投資信託、<購入・換金手数料なしシリーズ>の信託報酬引下げが発表されました。
購入・換金手数料シリーズは特に「ニッセイ外国株式インデックスファンド」が投信ブロガーに支持されており、投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Yearでは2014~2016で3連覇、2017年も2位に選出されています。
(FoY2017の結果は「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2017の栄冠は楽天・全世界株式インデックスに! 」をご覧ください。)
同シリーズの信託報酬率引き下げ発表は今回で4回目です。新商品を設定するのではなく、引下げですので既存ユーザを含め引下げの恩恵が受けられることが嬉しいですね。
ニッセイAM発表内容
2018年6月29日ニッセイアセットマネジメントから<購入・換金手数料なし>シリーズの信託報酬率引下げが発表されました。要約になりますが
・投資家の支持に応えるためシリーズ4回目の信託報酬率引き下げを実施
・投資家と共に成長していくので<購入・換金手数料なしシリーズ>をよろしく
です。
<購入・換金手数料なし>シリーズ純資産残高の推移
※昨年、今年の発表資料より作成。2016/9末時点での純資産残高が不明のため前後の中間値を使用しています。
変更内容
商品 | 変更日 | 変更前 | 変更後 |
---|---|---|---|
新興国株式 | 7月13日 | 0.339% | 0.189% |
6資産均等 | 7月13日 | 0.219% | 0.159% |
日経平均 | 8月21日 | 0.169% | 0.159% |
外国株式 | 8月21日 | 0.189% | 0.109% |
4資産均等 | 8月21日 | 0.219% | 0.159% |
8資産均等 | 8月21日 | 0.209% | 0.159% |
信託報酬率はいずれも税別です。
新興国株式、外国株式(先進国株式)、8資産均等は、同じインデックスに連動するeMAXISSlimシリーズに比べ信託報酬率が0.0005~0.001%ほど低くなっています。0.0005%というと、100万円あたり年間で5円ほどのコスト引下げ効果になります。
値下げ履歴
購入・換金手数料なしシリーズは、2015年以降毎年のように信託報酬率の引下げを発表しています。
1回目 2015年11月12日
ニッセイ外国株式インデックスファンドを含む3商品の信託報酬率引下げを発表
2回目 2016年10月21日
ニッセイ外国株式インデックスファンドを含む7商品の信託報酬率引下げを発表
3回目 2017年10月6日
ニッセイ外国株式インデックスファンドを含む5商品の信託報酬率引下げを発表
待ってました!FoY 3連覇中の王者を擁するニッセイアセットマネジメントが信託報酬率引下げ発表。
隠し玉があるのではないか?
過去3回の信託報酬率引き下げの発表は11月ないし10月に行われてきました。しかし今回は6月の発表何があったのでしょうか?私達としては品質が変わらないのであればコストが下がることは大歓迎なのですが。
勝手に予想してみます。
今回の発表に伴いeMAXIS Slimシリーズが同率まで信託報酬率を引下げてくることは確実だと思います。
もしかしたら、昨年9月に信託報酬率引き下げを発表したiFree、たわらノーロードシリーズが今年も追随してくるかもしれません。個人的にはiFree S&P500、たわらノーロード先進国株式に頑張ってもらいたいところです。
低コストインデックスシリーズ iFree,たわらノーロード信託報酬引下げ!あの会社の動向は?
10月もしくは11月、従来であれば「購入・換金手数料なし」シリーズが引き下げを発表するタイミングですが、今回はここでも何か仕掛けてくるのではないかと考えています。
さらなる引き下げをするのではないか?
1つ目は、ニッセイ外国株式インデックスファンドの信託報酬さらなる引き下げです。ついに0.1%を下回ってくるのではないかと予想します。2019年に持ち越しの可能性もありますが、投信ブロガーの注目が集まりやすいタイミングで本命弾を発射することで他社を一気に引き離そうとするのではないでしょうか?
米国市場に連動する新商品を考えているのではないか?
2つ目は米国市場に連動する投資信託の新規設定です。2016,2017年に新規設定された米国市場に連動する投資信託は、iFreeNYダウ・インデックス(純資産65億円)、iFree S&P500(純資産50億円)、楽天・全米株式インデックス・ファンド(純資産135億円)など好調なものが多いです。
今月7月3日には、eMAXIS SlimシリーズでもS&P500に連動する商品を出します。
ここに乗り込んで来るのではないでしょうか?できれば、楽天・全米株式インデックス・ファンドとぶつかって欲しいところですが、さすがに難しいかな?
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購入・換金手数料シリーズの泣き所というと隠れコスト部分がやや高めなところ、信託報酬の差だけではカバーしきれない水準に来ていると思いますので、変わっていってほしいところですね。
低コスト投資信託の信託報酬率引下げは「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year」をターゲットにしているとしか思えないですよね。