浪費家ナッツの投資日記

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eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの実質コスト ライバル登場が待ち遠しい

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eMAXIS Slim 新興国株式インデックス

新興国株式の投資信託というとMSCIエマージング・マーケット・インデックスに連動するものの他、FTSE社のインデックスに連動等いろいろな種類があり、また信託報酬率も他と比べて高めなためインデックス投資を始めようとした時は銘柄選択に悩みました。

 

そんな中、MSCIエマージング・マーケット・インデックスとの連動を目指す低コスト投資信託として、たわらノーロード新興国株式(信託報酬率0.3672%)、eMAXIS Slim 新興国株式インデックス(0.20412% 7月25日~)、ニッセイ新興国株式(0.20412%)などが次々と登場し、段々と銘柄選択がしやすい環境になって来ているように思います。

 

www.mixnats.com

 

 

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは元々低コスト投資信託として人気がありましたが、昨年11月には信託報酬率を0.2052%(税込み)へ値下げしとても驚きました。

 

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新興国株式の投資信託は実質コストも高いケースもありeMAXIS Slim 新興国株式インデックスの購入は躊躇していましたが、やっと1回目の決算が到来し、実質コストが開示されました。

 

 

 

 

実質コストは運用報告書から

投資信託には、購入前に分かる保有コストとして信託報酬があります。他にも実際に運用されてから判明するコストがあります(隠れコスト)。これらを合わせたものが投資信託を保有している間かかる実質コストになります。

 

実質コスト = 信託報酬 + 隠れコスト

 

実質コストは決算後に公表される運用報告書(全体版)に掲載されます。1万口当たりの費用明細という形で掲載されています。上の式に当てはめると、(b)売買委託手数料、(c)有価証券取引税、(d)その他費用明細の合計が隠れコストになります。

 

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの第一期運用報告書(全体版)を確認します。第一期の期間は1年に達していないため年率での隠れコストは分かりません。強引になりますが、隠れコスト分は365日に計算しなおしてみます。

 

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直近の推定コストは年率0.383%

2018年7月25日よりeMAXIS Slim新興国インデックスの信託報酬率は0.204%(税込み)になります。これを踏まえると同投資信託の推定コストは年率0.383%になります。

 

4月末時点の新興国の株式市場に投資する投資信託で低実質コストのランキングにこの結果を反映すると次の通りになります。

 

  1. eMAXIS Slim新興国株式インデックス・・・383%
  2. つみたて新興国株式・・・5272%
  3. たわらノーロード新興国株式・・・5932%

※ニッセイ新興国株式インデックスファンドは信託報酬率を見ると0.204%(税込み)ですが、まだ第一期決算を迎えていませんのでランク外にしています。

 

また、「投資信託の積立で人気の商品はどれ?(海外株式/新興国編) 」にあるように、新興国株式クラスの投資信託は新しく設定されたものも多く、純資産が少ないものが多い印象ですが、eMAXIS Slim新興国株式インデックス順調に純資産を増やしており今後も安定した運用に期待が持てます。

 

 

 

インデックスの連動性

MSCIエマージング・マーケット・インデックスも連動を目指す投資信託というものの実際には配当込み、配当を含まないなど各社微妙に異なるインデックスを基準としている場合があります。このため運用報告書の内容を単純に比較するよりも他の商品と比較した方が違いが分かりやすいと思います。

 

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今回は2017年9月1日~2018年6月30日までの10ヶ月間を比較してみます。

 

比較する投資信託は、eMAXIS Slim新興国株式インデックス(青)、たわらノーロード新興国株式(橙)の2種類としました。また、比較のため2017年9月1日の基準価格が10,000となるように調整しています。

 

グラフを見るとeMAXIS Slim、たわらノーロードの基準価格(調整後)の動きはほぼ同じに見えています。微妙に青線(eMAXIS Slim)が見えていますが、実質コストの差が0.2%もあるのでこの差と思われます。

 

 

次は、eMAXIS Slim新興国株式インデックスとたわらノーロード新興国株式の基準価格(調整後)の差です(Slim – たわら)。

 

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一つ目のグラフでは違いはあまり分かりませんでしたが、差の形で見ると徐々に差が開いていることが分かります。徐々に差がプラス側に大きくなってきているので、実質コストの差と思われます。

 

ただ、2カ所急激に差が増減している部分、想像以上に差が大きくなっている(半年で20ポイント)が気になりますね。2つの投資信託の比較だけではこれ以上は分かりませんので今後の観察課題としたいと思います。

 

 

 

まとめ

・eMAXIS Slim新興国株式インデックスが新規設定から1年が無事経過

・実質コストは0.383%と新興国株式クラスの中で最低コスト

・純資産も順調に増加している今後も安定して運用できそう

 

MSCIエマージング・マーケット・インデックスに連動し、低コストと言えるような投資信託は、ここ1,2年でやっと登場し始めたという印象です。現状だと低コスト&ある程度の純資産がある投資信託というとeMAXIS Slim新興国株式インデックスだけですので、できれば実質コスト0.5%未満で売却時手数料のかからないライバルがでてくることに期待したいところです。