浪費家ナッツです。おはようございます。
今週eMAXIS Slimシリーズに全世界株式(オール・カントリー)が新規設定されます。
eMAXIS Slimシリーズには既に「全世界株式」の名を冠する投資信託として、全世界株式(除く日本)、全世界株式(3地域均等型)の2つがあります。
これらは、世界の時価総額2位の日本が除外されている、先進国・日本・新興国が均等に含まれているなど全世界というにはやや特徴のあるものでした。
今回は、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI)に連動、日本を含む先進国・新興国に時価総額比率で一括投資できる投資信託になります。
基本情報
ファンド名 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) |
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設定日 | 2018年10月31日 |
ベンチマーク | MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス |
信託報酬率 | 0.142%(税別) |
購入時手数料 | なし |
信託財産留保額 | なし |
純資産 | 0.1億円(当初自己設定) |
当初販売会社
SBI証券 2018年11月1日より
楽天証券 2018年11月2日より
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスとは?
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI)は、MSCI社が提供するインデックスです。先進国23カ国と新興国24カ国の大型・小型株で構成されています。
(2018年3月現在)
構成銘柄数は約2,400で、各国市場の時価総額上位85%をカバーします。
MSCI ACWI構成国
国別構成割合は下図の通り。1位のアメリカがずば抜けていて52.20%も含まれています。世界の半分はアメリカで出来ている、アメリカがくしゃみをすると日本は風邪を引くというのもうなずけるほどですね。
2位は日本。失われた20年や30年なんて言われていますが、なかなかの位置にいます。
とは言え、バブル絶頂期の東証1部の時価総額が591億円、アベノミクスでやっとバブル期の水準に戻ったということですから、失われていなかったら今頃はアメリカと日本で世界の時価総額の4分の3を占めるなんてこともあったかもしれませんね。
MSCI ACWIは3つに分解できる
MSCI ACWIは3つのインデックスから構成されています。
MSCIジャパンは聞き慣れませんが、日本の株式市場インデックスです。国内ではTOPIX、日経平均が有名ですが、海外から見た場合はMSCIジャパンが有名なようです。
MSCIコクサイ、MSCIエマージング・マーケットは日本の投資信託でも連動するものがたくさんあるので保有されている方も多いと思います。
MSCI ACWIが全世界に投資するといってもピンときませんが、92%は通常我々が購入している投資信託と同じ物、日本部分が少し違うだけとなります。
ライバル投資信託
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)同様に日本を含めた全世界株式インデックス・ファンドというと、SSGA-全世界株式インデックス・ファンド、楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)、SBI・全世界株式インデックス・ファンドがあります。
このうちSSGAとSBIは現状不人気な商品なりますので実質「楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)」(楽天VT)だけがライバルとなりそうです。
楽天VTも全世界の株式に一括投資できる投資信託ですが、こちらは「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」に連動する商品です。
MSCI ACWIとの大きな違いは、MSCI ACWIが各国の大型・中型株で時価総額の85%をカバーしているのに対し、FTSE Global All Capは大型・中型・小型株で構成され時価総額のほぼ100%をカバーしていることです。
まとめ
- 全世界に分散投資できる投資信託
- 聞き慣れないインデックスだが92%は先進国、新興国株式と同じ
- MSCIジャパン・インデックス部分が気になるが、投資比率は8%程度
今まで見ることの少なかったMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスに連動する低コスト投資信託がついに登場しました。
もし私がインデックス投資を開始したときに設定されていたら積立てていたのだろうなという投資信託です。
ただ今からだとどうでしょう?インデックス連動の投資信託は、新規設定されたばかりだとコストが嵩みやすく、インデックスとも乖離しやすい傾向があります。別のインデックスになりますが、全世界株式の投資信託といったら楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)が人気を博しています。
ライバルに迫れるのか?安定した運用ができるのか?これから1年注目していきたいですね。
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