浪費家ナッツです。おはようございます。
今回は、バンガード社の人気高配当ETF「バンガード・米国高配当株式ETF」【VYM】について情報整理をしていきます。
米国高配当ETFとしては、今回のETFの他、
あたりが有名です。
この中でも【VYM】とBlackRock社の【HDV】は、高配当を好む投資家で人気を分ける有名なETFです。
この記事は2017年8月の内容を元に2018年8月にリライトしています。
VYM概要
*マークは2018年8月24日時点、無印は7月31日時点の情報。
分配金利回りは過去12ヶ月分配金利回りを記載しています。
VYMが連動を目指すインデックスは、FTSEハイディビデンド・イールド・インデックスです。
FTSEハイディビデンド・イールド・インデックスは、大型株を中心に予想配当利回りが市場平均を上回る銘柄からなるインデックスです。銘柄数は400前後。リバランスは年1回。
分配金利回りは2.85%と高配当というにはやや魅力に欠ける気がします。400銘柄に分散されていると思えばこんなものかもしれません。S&P500に連動するETFだと1%台ですので、それに比べれば十分高配当利回りですね。
直近の分配金実績
VYMの分配金実績です。年4回3月、6月、9月、12月に分配されます。SBI証券の場合、実際に入金されるのは4月、7月、10月、翌年1月になることが多いと思います。
2014年からの直近4年では、年々分配金額が増えています。2018年もこの調子であれば前年を上回りそうです。ただ今後もこの傾向となるのかは限らないので、期待しないで待ちたいですね。
パフォーマンス確認
トータルリターン
過去10年のトータルリターンは約10.5%となかなか良いリターンです。
トータルリターンとインデックスを比較すると10年で0.09%の差(年率)とほぼ乖離はないと言える水準です。
※2018年7月31日までのトータルリターン
S&P500の過去10年のトータルリターンが約10.6%です。今のところVYMは市場平均と同等の成果を残せています。(今後も同じとは限りません)
トータルリターン(Total Return)とは、一定期間内に投資商品への投資から得られる総合収益を指します。これにはキャピタルゲイン(譲渡益)だけでなく、再投資された分配金(インカムゲイン)などが含まれます。こうした利益の合計額を投資コスト(購入価格)で割ってパーセンテージで表すことが多く、総収益率ともいいます。
トータルリターンは、投資信託の運用成績を表す際に用いられます。分配金を全て再投資したと仮定し、ある一定期間の分配金込みの基準価額の騰落率を年率で表します。
SMBC日興證券:初めてでも分かりやすい用語集より
基準価格推移
過去10年+αのS&P500とVYMの値動き比較です。
ほとんど同じような値動きです。価格上昇時にS&P500の方が大きく上昇するような感じですね。リーマンショック時の値動きはS&P500、VYMも同じ下落となっています。2014年以降はS&P500の方が大きく上昇しています。
2007年1月~2018年7月末までの基準価格推移:【青】S&P500、【赤】VYM
グラフはYahoo Finance!より引用
構成上位10銘柄
2018年7月31日時点でのVYMの構成上位10銘柄は次の通りです。
1年程度前の構成上位銘柄と比較するとMicrosoft【MSFT】、Procter & Gamble【PG】が外れ、Verizon【VZ】、Cisco System【CSCO】がランクインしています。
銘柄名 |
ティッカー |
構成割合 |
配当利回り |
JPMorgan Chase & Co. |
JPM |
3.80% |
1.95% |
Johnson & Johnson |
JNJ |
3.50% |
2.68% |
Exxon Mobil Corp. |
XOM |
3.40% |
4.19% |
Wells Fargo & Co. |
WFC |
2.50% |
2.91% |
Chevron Corp. |
CVX |
2.30% |
3.80% |
AT&T Inc. |
T |
2.30% |
6.06% |
Pfizer Inc. |
PFE |
2.30% |
3.23% |
Intel Corp. |
INTC |
2.20% |
2.58% |
Verizon Communications |
VZ |
2.10% |
4.31% |
Cisco Systems Inc |
CSCO |
2.00% |
2.92% |
2018年7月31日時点
VYMの上位10銘柄合計で26.4%を締めています。銘柄数が多いというのもありますが、よく分散されているとみてよさそうです。
セクター別構成割合
以前までのVYMは情報技術、金融セクターにやや偏ってはいましたが、セクター毎の分散も利いているETFの印象でした。
今回Microsoftが除外されたことで、情報技術の割合が減り、以前にも増して均等になってきています。
まとめ
VYMの特徴をざっくりまとめると
・構成銘柄数400、セクター分散も利いている
・過去10年のトータルリターンはS&P500にも劣らない
VYMの内容を改めて確認するとよく分散されていて、パフォーマンスも良いETFですね。特にセクター毎の分散も均等(に近く)されていることが、正直好みです。
「もし」の話をしても仕方ありませんが、今米国ETFを1本だけ選ばなければならないとすれば、私はVYMを選ぶかもしれません。
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