浪費家ナッツです。おはようございます。
今回は、BlackRock社の人気高配当ETF「iシェアーズ・コア米国高配当株ETF」【HDV】について情報整理をしていきたいと思います。
米国高配当ETFとしては、今回のETFの他、
あたりが有名です。
この中でも【HDV】と、バンガード社の【VYM】は、高配当を好む投資家で人気を分ける有名なETFです。
この記事は2017年8月の内容を元に2018年8月にリライトしています。
HDV概要
分配金利回りは、過去12ヶ月分配金利回りを記載しています。
HDVが連動を目指すインデックスは、モーニングスター配当フォーカス指数です。
モーニングスター配当フォーカス指数は、財務健全性が高く、持続的に配当を支払うことのできる上位75銘柄からなるインデックスです。また、たった75銘柄で構成されているにもかかわらず年4回も銘柄入替えを行っています。
なんとも落ち着かないETFとも感じられますね。アクティブよりと言われることもあるようです。
ただこれは財務不安の少ない高配当企業へ投資できると思えば良いのかもしれませんね。自分で個別株を75銘柄も保有していたらこんなに頻繁に入替えするなど出来ないですし、手間をお任せできるETFのメリットかもしれません。
直近の分配金実績
パフォーマンス確認
トータルリターン
過去5年のトータルリターンは約9%。なかなか良い成績を残しています。
この間大暴落と言えるような暴落が起きていないので、いざ暴落発生時にどれくらい落ち込むのかが気になるところですね。
リターンとインデックスを比較すると5年で0.16%の差(年率)と意外と差が小さいですね。頻繁に銘柄を入替えるので手間分コストの影響が大きくでるのではと予想していたのですが、意外な結果です。
※2018年7月31日までのトータルリターン
ただ、S&P500のトータルリターン(過去5年)は約14%ということを考えると、HDVは5%ほど負けています。これだと分配金再投資を行ってもS&P500の方に分がありそうです。
目の前の分配金か、米国市場の成長を信じるか悩ましいところですね。
基準価格推移
過去5年のS&P500とHDVの値動きの比較です。
2014年付近、2015年7月付近でHDVが先行して値下りしているようですが、基本S&P500と似た動きをしていますね。下落率はHDVの方がわずかに少なく見えます。
過去5年の基準価格推移:【青】S&P500、【赤】HDV
グラフはYahoo Finance!より引用
構成上位10銘柄
2018年8月14日時点でのHDVの構成上位10銘柄は次の通りです。
ちょうど1年前の構成上位10銘柄と比較すると、GENERAL ELECTRIC【GE】、PHILIP MORRIS【PM】がはずれて、COKA-COLA【KO】、PEPSICO INC【PEP】がランクインしています。
銘柄名 | ティッカー | 構成割合 | 配当利回り |
---|---|---|---|
EXXON MOBIL CORP | XOM | 8.66% | 4.06% |
AT&T INC | T | 7.75% | 6.17% |
VERIZON COMMUNICATIONS INC | VZ | 6.96% | 4.48% |
JOHNSON & JOHNSON | JNJ | 6.66% | 2.74% |
PFIZER INC | PFE | 5.82% | 3.33% |
CHEVRON CORP | CVX | 5.56% | 3.58% |
PROCTER & GAMBLE | PG | 5.16% | 3.48% |
COCA-COLA | KO | 4.12% | 3.35% |
CISCO SYSTEMS INC | CSCO | 4.03% | 3.01% |
PEPSICO INC | PEP | 3.86% | 3.27% |
2018年8月14日時点
HDVは構成銘柄数が少ないにもかかわらず、上位10銘柄が60%占めています。
セクター別構成割合
HDVはエネルギーセクターが多いと言われていましたが、現在はヘルスケア、生活必需品、エネルギーの3セクターが均等にポートフォリオの60%を占める形になっています。
またS&P500と比べると情報技術、金融セクターが非常に少なく、生活必需品、エネルギー、公益事業セクターが多く含まれます。
バンガードS&P500ETF【VOO】より
S&P500に比べディフェンシブなセクターが多く含まれていることから安定した値動きを期待したいところですね。
まとめ
HDVの特徴をざっくりまとめると、
・構成銘柄数が75とやや分散性に欠ける
・年4回も評価・入替えが行われている
・ディフェンシブセクターの構成割合が多い
私の米国ETFポートフォリオは金融セクターの多いPFFを中心としているため、金融セクターの少ないHDVはとても魅力的に映ります。HDVは構成銘柄数が少ない、銘柄入れ替えが多い等心配な点もありますが、それだけ厳選された企業で構成されていると考えたいですね。
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