浪費家ナッツです。おはようございます。
来年から始める「つみたてNISA」を睨んでか、今年は色々なインデックスに連動する投資信託が発売されたり、手数料等の値下げが盛んで話題に事欠きませんね。
つい先日も、S&P500に連動する格安コストのiFree S&P500や、楽天・全米株式・インデックス・ファンド、楽天・全世界株式・インデックス・ファンドが発売されました。
選択肢が増えることは、ありがたいと同時に悩みも増えます。上の例で言えば、S&P500も楽天・全米株式・インデックス・ファンドも米国の株式市場に連動する投資信託です。
両者は何が違うのでしょうか?どちらが良いのでしょうか?少し比較してみたいと思います。
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)とは
ティッカー VTI
経費率 0.04%
ETF純資産額 798.68億米ドル (8.8兆円、 1ドル=110円換算)
株価 132.47米ドル 11月3日終値
※2001年に設定されて以降、連動するインデックスが2回代わっており、現在は、CRSP USトータル・マーケット・インデックスへの連動を目指している
※情報元:https://www.vanguardjapan.co.jp/docs/FS_VTI_JP.pdf
連動する指標が変わったりしているものの、米国の株式市場に上場する企業のほぼ100%に分散投資するETFです。
構成銘柄(上位10社)
銘柄 | セクター | 保有比率 |
---|---|---|
Apple Inc. | テクノロジー | 2.7% |
Alphabet Inc. | テクノロジー | 2.2% |
Microsoft Corp. | テクノロジー | 2.1% |
Amazon.com Inc. | 消費者サービス | 1.6% |
Facebook Inc. | テクノロジー | 1.4% |
Johnson & Johnson | ヘルスケア | 1.4% |
Exxon Mobil Corp. | 石油・ガス | 1.4% |
Berkshire Hathaway Inc. | 金融 | 1.3% |
JPMorgan Chase & Co. | 金融 | 1.3% |
Wells Fargo & Co. | 金融 | 1.0% |
※2017年6月30日現在
セクター内訳
セクター | 保有割合 |
金融 | 20.5% |
テクノロジー | 17.4% |
ヘルスケア | 13.1% |
消費者サービス | 13.0% |
資本財 | 13.0% |
消費財 | 9.7% |
石油・ガス | 5.6% |
公益 | 3.2% |
素材 | 2.5% |
通信サービス | 2.0% |
※業種分類ベンチマーク (ICB) 基準による分類です。
連動する投資信託
9月下旬に楽天投信投資顧問とバンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社より「楽天・バンガード・ファンド」の創設が発表されました。同時に、VTIを実質的な投資対象とする投資信託、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」の設定が発表されました。
引用:https://www.rakuten-toushin.co.jp/fund/nav/rivue/pdf/rivue_P.pdf
「楽天・全米株式インデックス・ファンド」は、楽天証券、マネックス証券、SBI証券、エイチ・エス証券で購入可能です。(2017年10月31日現在)
欄外
MSCI USブロード・マーケット・インデックスとは
MSCI US ブロード・マーケット・インデックスは、米国株式市場の約3100の銘柄で構成され、米国株式市場全体の時価総額上位99.5%をカバーするインデックスです。
2005年4月から2013年6月まで、VTIが連動を目指していたインデックスでした。
CRSP USトータル・マーケット・インデックスとは
米国の株式市場に上場のほぼ100%を占める超大型から超小型に至る約4000の銘柄からなり構成される株式指数です。浮動株調整後の時価総額比率で加重平均した指数化したものです。
2013年6月からVTIが連動を目指していたインデックスにもなっています
S&P500とは?
S&P500は、ニューヨーク証券取引所、NASDAQに上場している銘柄から代表的な505銘柄を浮動株調整後の時価総額比率で加重平均し、指数化したものです。
構成銘柄上位10銘柄
銘柄 | セクター | 保有比率 |
---|---|---|
Apple Inc. | 情報技術 | 3.6% |
Alphabet Inc. | 情報技術 | 2.6% |
Microsoft Corp. | 情報技術 | 2.6% |
Amazon.com Inc. | 一般消費財・サービス | 1.8% |
Facebook Inc. | 情報技術 | 1.7% |
Johnson & Johnson | ヘルスケア | 1.7% |
Exxon Mobil Corp. | エネルギー | 1.6% |
JPMorgan Chase & Co. | 金融 | 1.6% |
Berkshire Hathaway Inc. | 金融 | 1.5% |
Wells Fargo & Co. | 金融 | 1.2% |
※VTIと比較のため、同じバンガード社のS&P500に連動するETF(VOO)の情報を掲載、セクターは、世界産業分類基準(GICS)による分類です。
※情報元:https://www.vanguardjapan.co.jp/docs/FS_VOO_JP.pdf
セクター別内訳
セクター | 保有比率 |
---|---|
情報技術 | 22.3% |
金融 | 14.5% |
ヘルスケア | 14.5% |
一般消費財・サービス | 12.3% |
資本財・サービス | 10.3% |
生活必需品 | 9.0% |
エネルギー | 6.1% |
公益事業 | 3.2% |
不動産 | 2.9% |
素材 | 2.8% |
※世界産業分類基準(GICS)による分類です。
パフォーマンス比較
VTIとS&P500の過去のパフォーマンスを「わたしのインデックス」サイトより引用させていただきました。共にドルベースでの比較になります。
VTI
S&P500
比較
位置がずれてしまっているので見づらいですが、大雑把に見るとほとんど変わらないですね。15年間の年率平均だと、VTIの方がリターンが高いです。10年以内だとS&P500の方がわずかにリターンが高い。一方で、リスクは一貫してS&P500の方が小さい。
私のイメージでは、広く分散しているほど(今回の比較だとVTI)の方がリスク・リターンが低いイメージでしたが、必ずしもそうではなかったです。
まとめ
楽天・全米株式インデックス・ファンドが発売され、改めて興味を持ったので比較しましたが、私が結論を出せるような違いはでませんでした。とすると、購入・保有・売却コストが安そうなものを選ぶことが、今の私の選択肢となりそうです。
あとは、一括で積み立てた場合の年率平均0.4%で15年がどれくらいの差になるか気になるところですね。